5月29日(水)
いつも通り目覚めて、ソニケア片手に、雨戸を開けると、
なんと…美しい朝日が。
窓を開けて、冷たい空気を部屋に循環させながら、
ヨガストレッチで木のポーズをとること3、4呼吸…。
もしや?
予感は的中。
これは間違いなく晴れると思い、クラスを半分で切り上げて、
そそくさとクロードモネの庭があるGiverny(ジヴェルニー)へ。
Rouen-Vernon-Giverny、約1時間半のショートトリップ。
Giverny村 |
天気があれこれ変わるNormandyなので、
小々心配したけど、今日の私は幸運だった。
母の持つ野生力というか、直感力は
私に間違いなく引き継がれているのを確信した。
なにせ、
「睡蓮」の題材となった池 |
カエルがゲコゲコ鳴いていた。 |
これを見れたんですから。
印象派が 水への反射を題材にするのも納得。
もう何も言葉にできなかった。
モネがジヴェルニーに始めて来たのは1883年。
インスピレーションを求めていた彼が、
偶然通りかかったジヴェルニーで
ミヤマキンポウゲに覆われた草原に、
白い花を咲かせていたりんごの木に目を見はらせた。(らしい)
行動派の彼は、すぐにそこで家を借りることを決心する。
当時は賃貸物件が一件しかなく、しかも大家の妻が貸すのに難色を示していたという。
しかしモネは幸いにも家を借りることができ、
なおかつ1890年にその家を買い取り、
好きなように増改築をして、現在に残る家を作り上げた。
相次ぐ家族の死を目のあたりにし、1926年に86歳で亡くなるまで、
この地にとどまった。
私はそんな彼が残した作品は絵画だけではなく、この庭だと思った。
それを芽生え多き春という季節に、自身の目で拝めたのも、幸せの限り。
しかし現在の形態は、モネが住んでいた当時とは違う。
第二次世界大戦で、この家と庭は爆弾の被害を受けたからだ。
それを修復したのは、Versailleもよみがえらせた
Monsieur.Gérald Van der Kamps(ジェラルド・ヴァンデキャンプ氏)。
2013年5月29日にこの景色を実感できたのは、
ヴァンデキャンプさんのお陰です。
(私も一応運営資金は払ったけれども。)
こちらがお庭 |
常に庭手入れがされています。 |
この感動の後に、Musée des impressionnismesにも足を伸ばす。
新印象派のシニャック先生の展示会が開かれていた。
これまた感動。
こちらもお庭がステキでした。 |
シニャックはスーラとセットで点描の画家としか認識しておらず、
あまり作品に出会えたことが今までなかったのでとてもよい機会だった。
特にパステルの色調が、私の目には優しかった。
図録が35€(約4,200円)もしたけど、感動の勢いで買ってしまった。
しかし買えるのは今しか、ここでしかない。
だからいいのだ。と自分を納得させる。
そういえば、今回の旅は完全な1人旅でなく、
Vernon駅でおりてGiverny行のバスに乗るときに知り合った、
イギリス人のおじさんと成り行きで一緒に行動した。
なんとこの方、印象派関連地を巡る旅をしているらしい。
この彼が、私に良いガイドブックを教えてくれた。
印象派作品の題材となっている地域や建物を紹介している。
ということで、ルーアンに住んでいる私にはもってこいのこの本。
さっそく買って、帰りの電車の中で読みふけりました。
6月末に学校が終了するので、
その後は彼と同じ印象派を巡る旅になりそうです。
あー、なんと実りの多い日だったことか。
その分、Blogも長くなりましたー。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。