いつも私は彼女にお店選びを任せてしまっている。
なにせ彼女は、パリ暦10年。
そんじょそこらの私では太刀打ちできない情報を持っているからだ。
暗すぎて見えないですね。 |
パリには珍しく2時間制のそのお店は、
予約なしでは入れないお店だった。
そんな事情は知らない私は、
何不自由なくお店に入って、
Emmaの後ろ姿を確認して、
「Bonsoir, Emma, ça va?」と言う。
ひとたび着座すれば、入り口から人がどんどん来るのが見える。
そしてその8割方が追い返されていて、よく聞いてみれば、
21時半まで待っていただければ…と言われている。
どこかで聞いたこのあるセリフ。
そう、恵比寿のもつ鍋「蟻月」。
よく待った…なぁ。
さて、なぜこのお店が人気があるかというと、
la cuisine Franco-japonaiseにある。
日本人シェフがいて、フランコジャポネ料理をつくる。
彼は有名らしい。
彼がいない日もあるらしく、
彼がいない日の料理はまずいといって帰る人がいるようだ。
彼の名前はわからないので、彼にする。
(聞いておけばよかった。)
カウンター越しの彼。 |
彼の Tataki de Bonito(タタキドュボニート)を食べた。
かつおのタタキ。
Servantの「タタキィ」
Emmaの「タタキィ」
私の「タタキ」
前者 フランス語発音でタタキは、とってもかわいらしい食べ物に聞こえる。
英語のトゥナ(ツナ)みたいな。
だけど、タタキを音だけで聞くと日本語では強そうな。
その矛盾が私には面白く思えた。
タタキィは手前。 |
酢醤油ニンニクでなく岩塩と、大葉でなく香菜とで食べる。
日本で食べるより、柔らかくて肉厚で、マシュマロ食べてる食感。
で、この塩がかなりヴィヴィッドに鰹を生き返らせていました。
私がこの塩のシオさ加減に驚いていると、
Emmaはすかさず、
「これ南フランスの塩だと思う。」
「すごい!さすが料理人の娘。そこまでわかるか。」
と、こっちにも驚き。
ちなみに付け合わせのマッシュポテトみたいなこのお料理。
セロリ入りマッシュポテトでした。
これがまた合う。
そしてビールじゃなくて、
赤ワインが結構合う。
タタキィ フランコ ジャポネー、エキゾティック。
私たちの後に入って来た隣のマダムたちも、
私たちの高い声を聞いて、タタキィ頼んでました。
いや、ホントにこれ美味しい。
シーフードなんて、ツナ缶くらいしか食べてない。
やっぱり、魚美味しいなーと心を郷里に戻していると、
魚久の銀ダラ西京焼が急に食べたくなった。
Ça me manque bien.
負けじと、ここでしか食べられないもの食べて行きますから!
ちなみに、このお店は、目黒にも出店しています。
よろしければ→コチラ。
彼は、パリで料理していなときは、目黒でしているかも。
彼のタタキィ、食べられるかな?